くるりと男の子。

好きなバンドのひとつにくるりがあります。
もちろん、歌詞が好きだとかボーカルの岸田さんのメガネを吹っ飛ばすところが好きだとか
自由自在に変化する音楽性とタフさが好きだとか色々とありますが
わたしは音楽評論家ではないので個人的なくるりと色々について書きたいと思います。

くるりの曲たちにはたくさんの男の子の思い出があって
聞く度に男の子になりたいけどなれない憧れと切なさがいりまじったような
でも決して悪くない気持ちになるのです。

高校生になる前にギターを弾く男の子がかっこよくて
そんな男の子になりたくてギターを買って弾いていました。
(ここでそういうギターを弾く男の子を追いかけるのでなく、自分もそうなりたいなとギターを買う時点で自分はつくづく一般的なモテる女子ではないと再確認)

その頃に初めてロッキンオンジャパンでニューカマーのページでくるりをみて
メンバーみんなへんなニットの帽子をかぶっていて
うーんいかにもだなあ。。というのが最初の印象。
あまりにもその帽子の印象が強くデビューシングルの東京を買ってみたら
あら、すごく良い曲。とびっくりしました。
ひとりであのイントロも弾いた。

大学に入り
念願の男の子のバンドの中でギターを弾くことになって
どの曲をやろうかと話し合ったりセッション(この言い方恥ずかしい)
しながら曲をきめていた時に
ミッシャルガンエレファントやブランキージェットシティが大好きな
見た目からロックな男の子が
「くるりの東京は?」
と意外なことを言ってくれてようやくひとりで弾いていたイントロをお披露目した。
あとできくとその子の好きな子に東京を聞かせたかったんだとか。
なんともかわいいはなし。

初めてくるりのライブをみたのはロッキンオンジャパンフェスで
なんとまあその時つきあっていた男の子と一緒に行くつもりが直前に別れ話になり
やりきれない気持ちを抱えつつみたのが初めてでした。

とてもそんなライブなんて楽しめる状況じゃなかったけど
GUILTYという曲の間奏の
らーらーらーららららーというコーラスの
静けさと急に激しくなる緩急激しい演奏にぐわっと心をつかまれて
熱い日だったけどその瞬間風もなにも止まったような気がして
そのあいだ失恋した男の子のことなんてすっかり忘れて
次の日からはやっぱり悲しくなったけど
GUILTYを聞く度にすうっと胸が楽になった。
恋も愛も関係のないような曲なのに
(だって歌詞がいっそわるいことやってつかまってしまおうかな、だし)
不思議と救われた。

それからくるりのライブは何度もみたけれど
思い返すと誘ってくれたり一緒にみるのはいつも男の子だった。

大学を出てからすごくすごく大好きになったひとはくるりと同じ出身で
それだけでますますくるりを好きになるくらいだった。
もちろんいっしょにくるりもきいたけど
ただひとつ私を苦い気持ちにさせるのは
その人がはじめてくるりのライブをみたのは私じゃない女の子とで、
そのときに聞いたばらの花が忘れられないということをきいたから。

これがもし、くるりじゃなかったら、ばらの花じゃなかったらあんなに嫉妬はしなかったのかもしれない。

その人とくるりの思い出はさらに深く
なんとなくもうそろそろお別れかな、
というときにちょうど新しいアルバム「ワルツを踊れ」がでるころで
一緒にツタヤにいって私がそれを買った。

部屋に入ってそのアルバムをかけながらお別れのはなしをした。
このアルバム聞く度に思い出しちゃうじゃん、
て泣いたけど
私はそう言うはなしになることも分かっていて、
くるりのアルバムにその人との思い出を込めたかったのだと思う。
あなたも、このアルバムを聴いたら私のことを思い出してねっていじわるもこめて。

ハム食べたいって曲があってまったくこんなときにハム食べたいなんてって思ったけど
今思えば悪い場面ではない。

そうして落込んでいた私にくるりのライブに誘ってくれていた男友達は
二枚組のライブアルバムをくれた。

京都音楽博覧会に行った時はくるりを聞きながらくやしいけど
ワルツを踊れを聞きながら別れ話をした人のことも思い出したし
でもここがあのひとが生まれた場所でくるりの音楽が生まれた場所かあなんて思ったりした。

初めて見たときはへんなニット帽子をかぶっていた三人組
(今や四人になったり二人になったりしてるけど)
の音楽がここまで自分のなかに入り込んでいたことに
こうやって思い出を書きつられながらびっくりする。

好きな音楽は?ってきかれたらフジファブリックですって答えるけど
くるりは真っ先に好きと言わなくてもそばにいる
少しだけ友達以上の感情を持っている長い男友達みたいなものかもしれない。
そう言う友達は人生を間違いなく豊かにしてくれるし、得難いものだ。


わたしはくるりも、男の子もどうにもきらいになれない。
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by saboten-kyaoreeen | 2011-06-05 16:13